フェス会場の中へ!

ようやくフェス会場へ入ることができた私は、ひとまずプログラムの地図を見て現在地を確認。
うーん、エントランスへ入っても、ここはまだキャンプエリア。フェスエリアまでまだまだ遠かった。
まだ時間もあるし、ここまで来たらステージを確認して帰りたいな、と思える余裕が出てきたのでテント群を突っ切ることにした。
テント脇の広い原っぱでは、フリースビーやサッカーなどみんな思い思いに遊んで楽しんでいた。
それにしても・・・女が一人で歩いてるのって私だけだね!
しかもアジア人なんて私だけ。少しさみしくなったけど、それどころじゃない。
ここまで来たからにはステージまで行ってから帰るのだ!
しばらく地図を見ながら歩いて気がついた。
テント群を突っ切るより、逆の線路を渡る道の方が近いのでは?
くるりと向きを変え、来た方角へ歩きだす。おかしな全身タイツ(暑そう)のグループが水鉄砲で遊んでいる。
エントランスを過ぎ、線路を渡る道へ行くとスタッフが入り口に立っていた。
「エクスキューズミー、This road is go to festival site?」「Yeah」
やっぱり行けるんだぁ、とリストバンドを見せて入ろうとすると「No,no」と止められた。
「Why not?」と聞くと「~(ほにゃららほにゃらら)5 o'clock.Open 5 o'clock.」と言う。
とりあえず、”5時””開く”しかわからない。
何が5時?開くって?この道は一般人は5時からしか通れないのかな・・・
きょとんとしていると「あっちから入るんだよ」と言うように、テント群の向こうをぐるっと指差す。
やっぱりテント群を突っ切るしかないのかーとがっくり。
炎天下をひたすら歩く。あちい。テント群を抜けると、でっかいトランポリンや露店などいろんなアトラクションのエリアに出た。
さらに歩くと、やっと大きな鉄橋が見えた。これを渡ればすぐ、のはず。
鉄橋に近づくと、あまりに簡素なできばえの橋に愕然とした。
建設現場でよく見るようなアルミっぽい足場を組み立ててできている頼りなさげな巨大な橋。これ、登るの?
高所恐怖症の私は足がすくんだが、ここまで来て登らないわけにはいかない。
登ると、穴だらけのアルミがゆらゆらゆれる。しかもスカスカなので下が丸見え。
こわい!!手すりにがっちりつかまりながらなるべく下を見ないように登る。
ふと横を見ると、同じ気持ちらしい男の子ががっちり手すりにつかまって登っている。やっぱこわいよねぇ。
どうにか渡りきると、賑やかでようやくフェスっぽい風景になった。
地図を見ながら、近そうな入り口を目指してまた歩く。
少し歩くとまた別のキャンプサイトに出た。あれ?うーん、もう少し先かな?
とその時、激しい悪臭に襲われた。これは・・・トイレ(小)のにおい!!
ふと見ると、そこかしこで男の子が立って用をたしている。くっさ~!鼻もげそう!!
よくみんなこの悪臭の中で寝泊まりできるなぁ・・・と顔をしかめながら歩く。
耐えられなくなった頃、スタッフ発見。フェスティバルエリアはどこ?ていうかここどこですか?と悪臭と暑さで朦朧となりながら地図を差し出す。
「ここよ」と指差すところを見ると、目指していた入り口を遥かに過ぎていた。 がっくりしつつ、近い入り口の方角を教えてもらい、また歩く。
ものすごい砂ぼこりとものすごい悪臭とものすごい太陽の日差し。もう・・・限界です。
飲み物を買おうと物売りに近づくと、甘ったるそう~なアイスの売り子だった。
うんざりしながら仕方なく歩き出す。
大きなアルファベットのやぐらを目印に、近そうな入り口を探す。
大きな通路に出た。この道をまっすぐ行けばある!希望を胸にさかさかと歩く。
着いた!中へ入ろうとすると、スタッフに止められた。「Close to 5 o'clock」
・・・は?だから、なんでー!?まさか、リストバンドの色で時間分けしてるわけじゃないよね?
状況がよくわからないうえに相談する相手もいない。暑いし疲れたし心細さ最高潮。
あっさりと止められたので、もうあきらめて帰ることにした。
疲れてくたくただし、一度帰ってプログラムを読もう。
来た道をてくてくと戻り、帰りのバス乗り場へ向かう。
Roskild駅行きのバスに乗ろうとすると、運転手が「15kr」。だから、高いし・・・。
バスに座って、とりあえずプログラムを開いて明日のJuniorSeniorの時間を確認。
ふと、今日30日のスケジュールが目に入った。
”17:00 START”
フェス会場のオープンが5時、だった・・・がくっ。
脱力して遠くを見つめるアジア人を乗せ、バスががたがたと走りだした。