2006年4月11日 機上のひと


スウェーデンの首都・ストックホルムへは日本からの直行便がありません。
そのため、今回もスカンジナビア航空でデンマークまで行き、乗り継いでストックホルムのアーランダ空港まで行きました。
乗り継ぎは初めてなのでどきどき。
搭乗ゲートに着くと、季節柄観光シーズンに突入したせいか観光団体の日本人ばかり。
機内に入ると私の席の周りも日本人だらけで外国濃度が薄く、個人的に盛り上がりに欠ける。
それでも機内誌で情報収集したり映画を見たり(今回は”チキン・リトル””プライドと偏見”)音楽を聞いたりしてあっというまにデンマークへ到着。
さて。いよいよ乗り継ぎ。
デンマーク空港へ着くと、外は真っ青な空が広がり春の光が眩しい。
気温は7度という機内アナウンスがあり、申し分のない天気で出だしは好調。
「乗り継ぎ」と書かれた通路を通り、セキュリティチェックと通関を抜け、まずはデンマークへ入国。
ストックホルムへの便まで1時間ほどあるので免税店などを覗いてぶらぶらする。
うーん、ここにきて一気に日本人団体客がいなくなり、どこを見ても外国人ばかり。
やっと北欧に来た!という実感が湧いてきてぞくぞくする。
しばらくしてストックホルム行きの搭乗ゲートへ行くと、日本人はひとりもいない。
ちょっと心細くなるが、満席となった機内へ入ると青やグレイや緑の目がこちらに集まり、さらに心細くなった。
しかも、席番号が頭上の遥か上のくぼみに書いてあり、ちびな私は背伸びしてもよく見えない。
入り口すぐの席が1番なので、私の席17番まで席を数えて行く。
このへんかな、というところで立ち止まると、通路側の熟年夫婦と目が合った。
「セブンティーン?」と聞くと、そうよそうよ、と席を立ってくれた。私の席は3人席の窓側だった。
初めての窓側席!
デンマークからストックホルムまで約1時間なので窓側でも全然平気。むしろ嬉しい!
しばらくして飛行機が離陸し、小さな機体はぐんぐん雲を抜けて上へ登る。
真っ青な空に雲の海がどこまでも広がる景色を見て、改めて「人間ってすごい!」と感動した。
上空から見るバルト海の美しさや(汚染が激しくて問題になっているらしい)、白く凍る湖、くすんだ陸地を眺めながら気づけばストックホルム上空へ。
透き通る青空に白い雲がまだらに伸び、白い雲を透かせてなだらかな大地と群青色の海が見える。
宇宙から見る地球の姿の一部を望遠鏡で見たようで、ぼうっと見とれてしまった。
「Oh,It's picture」と隣のおじさんが笑っている。
「Like a picture」とおばさんも景色に見入っていた。
ストックホルム・アーランダ空港へ着陸すると、消えかけた虹のかけらが遠くの空に浮かんでいた。
出だしは上々。