Ivana Helsinkiのシークレット・セールへ!

Ivana Helsinki(イヴァナ・ヘルシンキ)でスカートを購入したとき、店員ちゃんに「ヘルシンキ滞在はいつまでですか?」と聞かれたので「次の水曜です」 と答えたら、「それなら、クリスマスセールがあるので来ませんか?」とお誘いを受けました。
カードを差し出し「これなんですけど、今度の土曜日に別の場所でセールがあるんです。地図は持ってます?」と言う。
トラムマップを出すと「あぁ、完璧!そのほうがわかりやすいから」と地図を広げる。
カードの裏にさらさらっと地図を書き、駅の名前はこれで、3Bのトラムに乗って…地図だとここ。 駅からこう行くとshiwaという食べ物屋があるのでここを曲がって…と詳しく説明してくれる。
「で、普通のアパートメントの2階なので、建物の入り口でこの暗証番号を押してください。 そうすればスタッフがドアを開けに行きますから。」
「スペシャルなシークレットセールなので、ここにない”カワイイ”(日本語で)ものもありますよ。 セールの日に間に合って良かった(この日は木曜だった)」と言うので「うーん、私はラッキーですねー」と言うと 「うん、本当に!」と嬉しそうでした。

やっぱり迷子になる

12月16日土曜日、地図を持って意気込んでセールに向かう。
ハカニエミ市場の数個先の駅が教えてくれた駅なのですが、私はものすごく方向音痴なので緊張。
トラムに乗ったところ、やっぱり降りる駅を見落とし、気づいたら終着駅だった。
戻るトラムに乗り換え、「たどり着けるの?私」と不安で汗をかく始末。
緊張に耐えきれず、途中で隣のおばあさんに「この駅は、次の駅でしょうか?(フィン語の発音は難しい…)」と聞いてみると 「いいえ、まだですよ。えぇと、そうねぇ、じゃ、その駅になったら私が教えてあげましょう。」と言ってくれた。
いくつかの駅を過ぎ、おばあさんが「次ですよ、次」と教えてくれた。
たくさんお礼を言ってトラムを降りる。
さて、ここからが二つ目の試練です。
店員ちゃんが書いてくれた地図を握りしめ、確認しながら歩く。
ここを左に曲がったらすぐ左!のはず…あれ?
たしかに普通のアパートメントだと言ってはいたが、セールなので名前が窓に貼ってあったりするかなー、女の子が何人か出入りしたりしてるかなーと予想していたのですが、人通りもまるでないうえ、どのアパートメントがそれなのか判断できない。
少しうろうろしてもらちがあかなかったので、道ばたでタバコを吸っていた女の子にカードを見せて聞いてみた。
すると「あぁIvana Helsinkiね!このアパートだよ〜。」と言われて見ると、普通どころかちょっと廃れたような建物だった。
えっ、これ!?と驚くと「そう、確かにこの建物だから大丈夫」と女の子はあははと笑っていた。
おそるおそるカードに書いてある番号を押す。
ん?誰も出てこないし、ドアを押しても引いても動かない。
もう一回押そうか、と思ったとき、さっきの女の子がすたすたと来て「このドア、調子悪いの。」と言いながら鍵を取り出してガチャッとドアを開けた。
住人?と聞こうとしたら「私はIvana Helsinkiのスタッフなの!さ、入って」と明るく言ってくれた。

素敵なセール会場

中に入ると薄暗く、ほんとうにここなのか?と疑いたくなるほど怪しい。
螺旋階段を登ったはいいがどの部屋なのか全くわからない。
ドアにもなーんにも書いてないなんて!
どうしよう、とびびっていると左のドアが開いて女の子が数人出てきた。
女の子に「Ivana Helsinki?」と声を掛けると「うん、そうそう」と言うのでその子達と入れ違いで中へ入れた。
一歩入ると、むちゃくちゃおしゃれでかわいい男の子と女の子がいて、カードを見ると「どうぞ!」と明るく迎え入れてくれた。
中は本当に小さなアパートメントで、いわゆる1Kの間取り。
入るとすぐにキッチンがあり、部屋の真ん中には大きなソファが置かれ、小さなツリーまである。
たぶん、普段はショールームか事務所か何かなのかもしれない。
壁沿いと棚には洋服や雑貨が並べられていてなんてかわいいお店なんだろう、とため息が出た。
見ていると市内のお店にはないものもあり、心がときめく。
ところが、確かにセールっぽいんだけど値段が対して変わっていなくて、やっぱりどれも高い。
その中でもお手頃価格で目に留まったものをいくつか選んだ。
ピンク猫のタンクは20ユーロ(約3000円)。
緑のジャージー素材のタンクは6000円くらいだったかな?
どちらもすごく着心地がいいです。
それにしても、内装が市内のお店よりもかわいくて、そこにいるとふつふつとうれしくなる。
本物のアパートメントの一室を使っているので、友達の家に来た感覚になれるのかもしれない。
これは試着室の脇の壁。
一面にレース細工が飾られていて、ものすごくかわいかったので写真撮らせてもらった。
「すごくかわいいですねー!」と写真を撮っていると、店員ちゃんの男の子が「でしょー!?」 とジンジャークッキーをもぐもぐ食べながらうんうんと壁を見つめてうなずいていた。
きれいなターコイズ色のコーム(2.50ユーロ)も購入。
おもちゃみたいでかわいい。
Ivana Helsinkiは、小物類のプリントはもちろん洋服も全てスタッフがひとつひとつ作成しているんだそうです。
市内の店舗だとわからりずらいけど、このアパートの一室では手作り感がぬくぬくとしていてなるほどなぁと思いました。
ここは外から見てもIvana Helsinkiだとは絶対わからないので、通りすがりでは入って来られないからお客さんもすごくまばら。
これは教えてくれないとわからないなぁ。
文字通り、確かにシークレットだ。
初めてのヘルシンキで、面白い体験ができました。