ヘルシンキの風景

日本でも人気のあるヘルシンキ。
首都なのにこじんまりと小さく、清潔でキレイな街。
ヘルシンキの人はほとんどがやさしくて穏やかな人ばかりなので観光には最適。
オーロラツアーのついでに一泊、じゃもったいない!と思います。

フィンランドのクリスマス切手

私的に観光と言えば、まずは美術館や博物館巡り。
ヘルシンキにはたくさん美術館があり、それぞれ見応えがあります。
ヘルシンキの一番大きな郵便局の隣にはポストミュージアムがあります。
ちょうどクリスマス時期だったので1973年から2006年まで、歴代のクリスマス切手を展示していました。
フィンランドでは、毎年クリスマス記念切手のデザインを一般公募するらしく、 小さな子供が書いたぐにゃぐにゃの絵があったり、プロが書いたようなキレイなものもありました。
写真の2枚は特に私が好きだった1983年のもの。
切手っぽくないところがすごいと思った。ポストカードならわかるけどね。
ちなみに2006年は何十周年記念だかで、さらにキラキラした記念切手が発売されていて、 切手マニアの友達(…)に送ろうと郵便局内の机で梱包していたら、 フィンランド人のおじいさんに「その切手はすごいね!どこで売ってるんかね?」 というようなことをすごい訛りの英語で聞かれました。
美術館のショップでも切手カタログとかあったし、フィンランド人て切手好きな人が多いのかもしれない…
これは国立現代美術館キアズマのトイレ。
入った瞬間「すごいかっこいいトイレ!」とびっくりしたら、洗面台の脇にデザイナーの名前が書かれたプレートがありました。
これも作品なのか…とさらにびっくり。
この美術館キアズマはポストミュージアムのすぐ向かいにあるすごく大きな美術館です。
そういえば、キアズマやアテネ美術館など大きな美術館は、受付でお金を払うと丸いシールを渡されます。
ほとんどの人は胸元などの目立つ場所に洋服の上からシールを貼っていました。
そのシールは入場チケットのようなもので、入り口で見せないと入れないので気をつけましょう!

現代美術館キアズマ

さて、このキアズマは現代美術館なので前衛的な作品があったりしてすごくおもしろかったです。 この時期、4人の新人アーティストの特集を組んで来場者に投票してもらうというエキシビジョンがあっ
たのですが、 この中の一人、Anna Tuoriという画家の油絵がとても良かった。
抽象画なのですが、パステルカラーの淡い色彩の絵や真っ黒な中に明るい色が浮き上がるように描いたものなど、 幻想的ですごくきれいなのです。
まるで少女の夢の中を見ているような、不思議で妖しく、ほんのりとうれしくなる絵で、 いつまでも見とれていたくなりました。
ポスターでもいいからひとつ欲しいなぁと今でも思います。
あと、ほかの展示でブランコにPSPがつながれている作品があったのでPSPで遊ぶチャンス!と思い、 早速ブランコに座ってPSPで遊んでみました。
すると、入っていたソフトはなぜか「KATAKANA CHALLENGE」というソフト。
それは、画面に日本の街角で撮られたらしいカタカナの看板が表示されて、複数の英語の中から同じ意味の単語を当てるというゲーム。
当たると「すごーい」「当たり!」など日本語の女の子の声が出る。
これは、日本語学習ソフト?カタカナ限定ってところがとってもマニアック。
それにしても、ゲームの最初に流れる「カタカナチャレンジ~♪」という女の子の歌声がしばらく耳から離れませんでした。
ちなみに、一階にあるカフェでサンドイッチのランチを食べたのですが、すごく美味しかった。
満足して外へ出たら、釣り竿のような約3mはありそうな細長ーい棒を持った女性がひとりでぶらぶらしていた。
変な人…と何気なく見たら、私のほうへすたすたと向かってくるではないですか。
わ、どうしようと戸惑っていると、ひとこと「いま何時?」(もちろん英語で)。
えっ?あんまり普通の質問だったので拍子抜けしてたら、「いま、なんじっ!」となぜか一人イラついている女性。
あぁ、今は…と携帯を取り出して「この時間。」と女性の目の前に差し出すと、しかめっ面だった顔がみるみる笑顔に。
「わお!ボーダフォン!」と、細長い棒をぶらぶらさせながら満面の笑顔で携帯を指差す女性。
その様子がおもしろくて、私も「Yeah,Sure!Vodafone!」と言うと「Wow,very cool.Thank you!」と言って去って行った。
ファッションからして、もしかしたら前衛美術のデザイナーなのかもなぁ、またあの女性は棒を持ってぶらぶらしてるんだろうなぁと思ったらなんだか愉快だった。

テンペリアウキオ教会

ヘルシンキの中心地からちょっと離れたところに、変わった教会があります。
トラムの最寄り駅を降りて標識の示す通りに歩いて行くと、静かな住宅地(?)の道の向こうに不思議なオーラを放つ建物が見えてきました。
まず、その唐突な景色に「なんだあれ?」と異様さを感じます。

このテンペリアウキオ教会は、大きな岩をもとに作られた教会です。
ここは有名な観光名所になっているらしく、私が行ったときも観光バスが停まっていました。
その観光団体と入れ違いで中へ入ったのですが、案外広くて地味な感じでした。
まぁ、ガイドブックに載ってる写真とおんなじだったので、内装をぐるっと見てすぐ終わってしまいました。
ここでクリスマスコンサートも開かれているようなので、それはすごく素敵だろうなぁと思いました。
教会というより、ホールに近い感じかな?

ハカニエミマーケット

こは映画『かもめ食堂』で、さちえさんとみどりさんが買い物をしていた市場、ハカニエミマーケット。
やっぱり冬は出ている店が少ないですが、クリスマスグッズのお店がたくさん出ていてにぎやかでした。
すぐそばに屋内市場のハカニエミマーケットホールがあります。
この屋内市場がすごい。すごく広くて、肉、魚、野菜、お菓子、パンやカフェのあらゆる食べ物と、 毛糸屋さんや人形、アクセサリ、シャンプーやろうそくの生活用品などなんでも売っています。
一番人気なのはやっぱりマリメッコのアウトレットショップ。
とにかく安いし、ちょっと前のデザインを扱っているので中心地の店にないものもたくさんある。
地元の人から観光客までたくさん人がいました。
お土産を買うのにも最適な市場です。
寒い冬でも港には本当にかもめがたくさん飛んでいて、しみじみとヘルシンキを味わえます。
ヘルシンキは、全体的にゆったりのんびりしていて、落ち着いた街だなぁという印象です。
東京に比べれば退屈かもしれないけど、ここに住んで生活できたら素敵だなぁと思いました。
そう思うのは、私が年をとったせいかな?