今回の旅行はもともと8月にしようと考えていたのですが、新しい仕事の都合で急遽6月に行く事になりました。
そう決まったときは、すでに5月のなかば。
出発まであと一ヶ月しかない！しかもこのハイシーズン。急いでチケットを購入しました。
まず航空券を確保、そしてホテルの予約、電車のチケットも。
いつも出発の２ヶ月以上前に旅行の準備を済ませてしまうので、たった一ヶ月前にするなんて初めて。
英語をちゃんと理解できないぶん、予約時と予約後にイヤというほど確認するんです。
なのに今回は予約前の確認がちゃんとできる余裕がなくて、かなりドキドキ。
今回の旅行では、5年くらい前からずっと行きたかった場所へ行くのが目的でした。
それはスウェーデンの南にある小さな町、ビンメルビィ Vimmerby。
日本では知られていないと思いますが、この町はおそらくスウェーデンでは有名な町なのではないでしょうか。
それはスウェーデンを代表する児童文学作家のひとり、アストリッド・リンドグレン Astrid Lindgrenが生まれ育った街だから。
リンドグレンは『長くつしたのピッピ』で日本でも知られていると思いますが、
北欧好き、映画好きの人たちには『ロッタちゃん』シリーズや『やかまし村の子どもたち』シリーズでも知られているかもしれません。
リンドグレンはその他に膨大な数の作品を残していて、そのどれもがスウェーデンではとても有名。
書かれてから数十年経ついまも、スウェーデンの子供達はリンドグレンの本を読んだり映画を観て育っているようです。
先日来日したLFFのLeoにも「ビンメルビーに行く」と言ったら「あぁ」とすぐわかったし、Husky RescueのHannaに「リンドグレンが好き」と言うと「私も！」と目を輝かせて即答してくれました。
世代に関係なく、スウェーデン人の誰もが知っているアストリッド・リンドグレン。
そのリンドグレンにまつわるものや生家を移築した場所がビンメルビィにあります。
それと、この街を有名にしている理由のひとつ、『アストリッド・リンドグレン・ワールド Astrid Lindgren Värld』があるんです。
私は子供の頃から本が大好きでしたが、リンドグレン作品は読んだ事がありませんでした。
ピッピをちらっと病院の待合室で読んだくらいで、その後も特に読みたいとは思わなかった。
でも、スウェーデンを旅行したあとに観た映画『やかまし村の子どもたち』でノックアウト。
スウェーデンの田舎を舞台にしたその映画は、とにかく素朴で平凡、平和。
大人達は働き者で子供達を暖かく見守り、子供達は湖や森に囲まれた広大な土地でのびのびと育ちます。
ただそれだけの映画なのに、とてもとても心奪われた。
それは、”子供からみた子供の世界”が生き生きと描かれているからだと思います。
監督は世界的にも有名なラッセ・ハムストラム。
『ギルバートグレイプ』や『チョコレート』を監督したひとです。
そのその素朴な映画に感銘を受けてから、『ロッタちゃん』シリーズを観ました。
こちらはただひたすらロッタちゃんがかわいい映画。北欧らしいほのぼの映画です。
この頃、私は既にスウェーデンという国に夢中だったので、写っている全てが愛おしくてたまりませんでした。
この頃の気持ちを思い出すと、いまでもきゅんきゅんしてしまいます。
このロッタちゃんの映画は、なんとアストリッド・リンドグレン・ワールドで撮影されたという。
ワールド開園記念に撮影されたのがロッタちゃんシリーズなんだとか。
なので、撮影に使われた場所がそのまま残っているんです。
しかも、ビンメルビィ郊外に『やかまし村の子どもたち』の映画で撮影された場所もあるというではないですか！
もともとオタクっ気がある私は、「いつか必ず訪れてみたい」とずっと心に秘めていました。
でも『アストリッド・リンドグレン・ワールド』は夏しかオープンしていないので、夏に旅行しないと行けない。
なかなかうまく時期があわないまま、数年が経ち…でもようやく、今回の旅で行けることになりました。
今年の春から、友達のひとりがドイツ語留学のため、ドイツに滞在しています。
私は今までヨーロッパは北欧しか行ったことがありません。
他の国に行ってみたいなぁと思ってはいたものの、なかなか行くまでに至らなかった。
友達がドイツに滞在しているなら、今が”北欧以外の国”に行くチャンスなのではないか？
友達にも会いたいし、ドイツも訪れてみたい。
ということで、ドイツ訪問がすんなり決まりました。
さらに偶然なことに、アイスランドに住んでいた友達（日本人女子）が私の旅行の直前にコペンハーゲンに引っ越す事が決まった。
今回の旅は、もともとコペンハーゲン滞在も少し入れていたので、それならとコペンでも友達に会う事にしました。
10泊11日。3か国周遊の旅。
移動が多くて慌ただしかったけど、今までの旅行の中でも一二を争うほど楽しい旅行になりました！
