Astrup Fearnley Museet

オスロの美術館といえば、やっぱりムンクの絵が見られる国立美術館やムンク美術館!
でも、私は9年前に訪れたときに行ったし、今回はたったの一日しか観光できないので除外。
いろいろとオスロのナイス・スポットを探していたら、Astrup Fearnley Museet(アストルップ・ファーンリー美術館)を見つけました。
現代アートの美術館のようで、何やらおもしろそう。
しかも、併設されたカフェはフグレンの姉妹店だというのでここに行く事にしました。
様々な現代アートと美しい建築、素晴らしい眺めとおいしいコーヒー。
オスロを訪れてどこに行こうか悩んだら、まずこの美術館へ行く事をおすすめします!!

Aker Brygge(アーケルブリッゲ)を抜けて

アーケルブリッゲ画像 美術館はアーケルブリッゲというエリアにあります。
アーケルブリッゲはガイドブックなどにも載っているので、行ったことがある人も多いかも。
港沿いにあるエリアで、ショッピングセンターやカフェ、レストランなどがあるので地元の人も多く訪れます。
ちなみに、このエリアの入口あたりにノーベル平和博物館があります。
美術館はアーケルブリッゲの一番奥、港の先端部分にあるので水面を眺めながら港沿いの道を歩きます。
奥に見える、斜めの屋根の建物が美術館。
写真ではわかりずらいですが、雪がちらついてます。
港風がまたものすごく寒くて…。
きっと暖かい季節ならキレイな景色を楽しみながら歩けるんだろうな…。

建築を楽しむ

アーケルブリッゲのエリアはかつてオシャレな人気エリアでもあったせいか、おもしろい建築の建物も多くあります。
建築に興味のあるなら見物しながらぶらぶらするのも楽しいかも。

凍結注意

アーケルブリッゲ画像 美術館が見えてきて「さぁ着いたー!」と喜んだのもつかの間。
ここらへんの道が凍結していてアイススケートリンク状態。
私、アイススケートできないんです。
運動神経、ないんです。
滑って転んでケガしたら、せっかく友達とのお出かけが台無し…!
ものすごく緊張してゆっくりゆっくり歩いてどうにか普通の道まで辿り着きました。
寒いし力入るし緊張するし、なかなか大変。
それにしても、独特の建築に圧倒されます。
この美術館を建築したのはRenzo Piano(レンゾ・ピアノ)。
レースのような編み目のメタルと木目調の建物が融合して、とてもかっこいい。

チケット

チケットは120NOK、約1,450円。
友達はオスロの美術学校に通っているのですが、学生証を見せたら無料!
学生さんの勉強を後押しする姿勢、いいですね。
チケットにはwifiのパスワードも書いてあります。
wifi使い放題!
もちろん、写真を撮っていても注意されません。
もらったパンフレットはノルウェー語と英語の併記です。
本タイプで、ちょっとした写真集みたいになっているので思い出の品にもなります。
このサイズがまた持ちやすくていい。

ミュージアム・ショップ

チケット売り場の脇にはミュージアム・ショップがあります。
アート作品や本はもちろん、文房具、おもちゃ、アクセサリー、洋服など幅広いジャンルの品物があります。
ノルウェーデザインのグッズが多く、あれこれ眺めているだけでも楽しい。
目を引いたのは、つぶれた缶みたいな形のマグカップ。
よく見ると、カップに英語やノルウェー語でメッセージが書かれている。
"If heaven had a flavour - It would be coffee!" もし天国に味があるなら…それはコーヒー!
など、ちょっとクスッとするようなユニークなものから、ほんのりあったかくなるようなものまで様々。
しかも、持ってみるとつぶれた形が持ちやすい。
欲しくなったけど、荷物になるしカップはたくさん持っているので今回はガマン。
Ann Cecilia Baumannというノルウェーの陶磁器アーティストの作品でした。
他に気になったのは、袖に『銀座』と書かれているTシャツ。
どんな柄のTシャツだ?と思ったら、Damien Hirstというイギリス人アーティストのダイヤモンド・スカルの写真がプリントされてました。
銀座との関係が全くわかりませんが、なかなかかっこよかったです。
オスロの美術館の画像 オスロの美術館の画像

ルールをぶちこわせ

ミュージアム・ショップで、どうしても欲しくて購入したのがブレスレット。
紐の部分の色もたくさん種類があり、プレートに書かれたメッセージもいくつかあるので悩みに悩んでこの二本にしました。
ピンクのブレスレットのプレートに書かれている文字は"FUCK JANTELOVEN"。
友達に、Jantelovenって何?と聞いたら”イェンテローブ”と読むらしく、昔ノルウェー人作家が書いた10のルールだそう。
そのルールというのが、”自分は特別だと思うな””自分が他の人より優れていると思うな”などなど…
つまり、他より目立とうとしない、上を目指さない、団体の中ではみんな同じでいることが最良だということ。
これを聞いて、うわ〜ノルウェーらしい!!とびっくり。
ノルウェーだけでなく、北欧では隠れキーワードとして”イコール(平等)””フラット(均一、一律)”があります。
男女平等というのはよく知られていますが、他の面でも1人だけ飛び出る事をしない、みんな同じであることが良いという部分があります。
いまだに特に田舎のほうに行くと強くて、スウェーデンの場合、ストックホルムでは個性的なファッションをした若者もたくさんいるけど、ヨーテボリでは似た格好の人が多い。
友達は「ノルウェーは特にその傾向が強い。何かと他の北欧国に出遅れているのはそのせい。デザインや美術は今までほとんど注目されてなかったけど、 やっと政府も遅れている事に気付いて芸術美術関係に力を入れ始めたんだよ。」とのこと。
このブレスレットも、みんな同じであることが窮屈に感じ始めた世代が出てきた証拠なんだなぁ。
と感慨深く、これこそノルウェーのお土産にふさわしい!ということでこれに決めました。
どちらも各299kr(約3600円)※旅行時のレート、1NOK=約12円
このブレスレットは SANTAIというノルウェーのデザインユニットの作品でした。
美術館の入口画像 こちらが美術館の入口。
美術館は二棟になっていて、こちらは期間限定のエキシビションが行われるほう。
チケット売り場とVingen bar、ショップがあります。
ちなみに地下にはロッカー。
私が訪れたときは"LOS ANGELS - ACTION"というエキシビションが行われていて、なかなかおもしろかったです。
建物は二階建てになっていて結構な広さ。
Astrup fearnley museumの画像
Astrup fearnley museumの入口画像 運河を挟んだ向かいに、もうひとつの美術館の棟があります。
こちらは常設展。
入口にはロッカーがあり、バッグなどはロッカーに入れるよう促されました。
こちらも別棟と同じくらいの広さなのかと思ったら、とんでもない、その倍くらいの広さ。
3〜4階くらいまであり、とにかくすごいボリューム。
クスッと笑えるポップアートから、問題を提示するものなど、ジャンルも様々。
有名なところで、Jeff Koonsの作品、金のマイケル・ジャクソンとバブルス。
私が一番興味を引かれたのは、ドイツ人アーティストAnselm Kieferの大きな本棚。
とにかく大きくて棚も本も鉄でできているのですごい存在感。
その様子は、ユダヤ人迫害の時代に焼かれた本を連想させ、圧倒されます。
アストルップ・ファーンリー美術館の画像 アストルップ・ファーンリー美術館の画像

眺めのよい窓

オスロの景色画像 港側からの眺めがまた素晴らしく、湾を眺める事ができます。
ぼんやり眺めていると、ボートがゆっくり走るのが見えたりして、かなり和みます。
VIngen barでコーヒーを飲むついでに美術館を見ようと思ってたのに、予想以上に広くて濃い内容だったので長居してしまった。
これで120kr、約1,450円は安い。
かなり見応えがあるので、アート好きな人は時間に余裕をもってじっくり堪能するといいと思います!

Astrup Fearnley Museet(英語)