スカンジナビア航空のビジネスクラスでアイスランドへ

今回アイスランドへ行くために利用する航空会社は、もちろんおなじみのスカンジナビア航空。
スカンジナビア航空(SAS)でデンマークまで行き、そこからアイスランドまではアイスランド航空(Icelandair)。
SASは成田空港第一ターミナルの南ウイングから毎日11:40の一便のみの運行。
SASにはユーロボーナスというポイントシステムがあり、私のポイントもだいぶたまったのですがなかなか使う機会を逃してしまい、来年2010年の春に一部ポイントが切れてしまうので今回席のアップグレードに使ってみることにしました。
今まで使わなかった理由は、ベジタリアンミールの適用ができないから。
私はいつも予約時にあらかじめベジタリアンミールを頼んでおくのですが、アップグレードをするのなら頼めない。
しかも困ったことに、アップグレードできるかどうかは出発の当日、搭乗時に決まります。
その日のエコノミーエクストラとビジネスクラスが満席になったら、アップグレードはできません。
エコノミーエクストラとは、エコノミーとビジネスの中間に位置するクラス。
エコノミーよりもゆったりとした席で、待遇もエコノミーより上です。
いろいろ考えたりするのが面倒で、いままでアップグレードに躊躇してました。
とりあえずいつも通りにSASのオフィシャルサイトで航空券を予約。
往復で104,210円。(手数料等込み) 座席の指定だけしておく。
その後、出発二日前にSASへ電話して、アップグレードについて聞いてみたところ、私の乗る便は今現在でエコノミーエクストラもビジネスも空きがあるとのこと。
SASのお姉さんいわく、当日にならないとどうなるかはっきりと言えないけど、エコノミーエクストラのほうが数が少ないのでひょっとしたらダメかもしれないけど、 ビジネスはかなり空きがあるので可能性はあるとのこと。
ただ、ベジタリアンミールの予約は搭乗時間の24時間前までなので、アップグレードを止めるならいましかない。
ちょっと考えて、やっぱりアップグレードに賭けてみることにした。
11:40出発のコペンハーゲン行きに乗るため、9時半くらいに成田空港へ。
いよいよスカンジナビア航空のカウンターでチェックインです。
ポイントを使ってアップグレードがしたいと伝えると、エコノミーエクストラもビジネスクラスも空きがあるとのこと。
「ポイントも十分ありますし、どちらでも構いませんよ」
ちょっと悩んで、今回はゴージャスにビジネスクラスで行くことに決定!
荷物のタグに「PRIORITY(優先)」の文字が輝いています。
チケットをもらい、安心して空港内へ。
免税店をチェックし、今回はRMKのシートパックを購入。
旅で普段できないケアをゆっくりしたかったので購入しました。

初めてのビジネスクラス!

初めてのビジネスクラス。
予定よりも30分だったかな?少し遅れて出発することになりました。
搭乗時間になり、「ビジネスクラスとエコノミーエクストラのお客様、ご搭乗いただけます」の声に、いそいそと飛行機へ乗り込む。
席を見つけて鞄を椅子に置くと、すぐさまCA(キャビンアテンダント。つまり乗務員)が「上着をおあずかりします」ときた。
うわ~こんなダウンジャケットなのに、そんな丁寧に扱ってもらってすんません、と恐縮してしまう。
とりあえず必要なポーチやマスクを鞄から取り出していると、別のCAが「お飲物はいかがですか?」と水だかシャンパンだかが入っているグラスの 乗ったトレイを差し出す。
えっえっ、いまそれどころじゃないんですけど…と「No,thank you」と断り、周りを見るとみなさん既にゆったりと座って飲み物を飲んでいる。
エコノミーの風景とは、当たり前だけど全然違うのでちょっとびっくり。
それにしても、女性は私のほかに一人しかいないみたい。男性はほんとにみんなビジネスマンっぽいな。
席に座ると、椅子の大きさとスペースの大きさがはんぱじゃない。
私は身体が小さいので、ここまで大きいと持て余しちゃって逆に落ち着かない。
しかも配られたのはブランケットじゃなくて掛け布団。
水色のダンガリー地っぽい表地に、裏はやわらかいガーゼっぽい生地で気持ちいい。
ブーツを脱いでさらにくつしたを脱ぎ、フットレフトを上げて背もたれを倒してもぜんぜん足が泳いじゃうくらい広い。
しかも隣は空席で、縦にも横にもこれでもかと空間がある。腕を広げても誰もいなーい。
もー笑える。
すごいすごいと心ではしゃいでいたら、早速スナックが配られました。
今回は”サワークリーム&オニオン”味。エコノミーも同じかな?
さらにピクルスと、飲み物2種類。
トレイに乗った飲み物(カートではない)の中から一種類選ぶのですが、なんとスパークリングウオーターがある!
缶入りのスパークリングウォーターは、イギリスのブランドのものでした。
それを頼むと、「レモン?ライム?」と聞かれたのでライムをお願いしたら、グラスにライムを入れて渡してくれます。
まるでカフェにいるみたい…。
それを選んでしばらくするとコーヒーやお茶の注文がないか聞きにきてくれる。
シート前のポケットにあったミールメニュー(日本語表記もあり)を見ると、お茶はKumi teaというフランスのブランドのもので、 アールグレイ、イングリッシュ・ブレックファスト、デトックス、ガンパウダー緑茶、海藻緑茶があります。
ガンパウダーって、イギリスでは結構メジャーなお茶らしく、上質な中国緑茶なんだそうです。
コーヒーはレギュラー、エスプレッソ、カプチーノ、ホットチョコレート、ディカフェ。
ディカフェはカフェインレスのコーヒーのことなんですが、まさかあるとは思わなかった。すごい。
そのなかからDetox teaを選び、しばらくするとロイヤルコペンハーゲンのカップ&ソーサーでお茶が運ばれてきた。
このお茶がおいしくて、このあと到着まで何度もいただいてしまいました。
食事や要望があるときはいつも同じCAさんがくるのですが、お茶やコーヒーのサーブのとき、私の席にくると「Oh,waite a minute.」と、 特に言わなくてもDetox teaを作って持ってきてくれたこともありました。
このとき、デジカメで写真を撮ったらなぜかシマシマのノイズが出て、写真が白っぽくなってしまった…。
しばらくすると食事がはじまりました。
まずは前菜のトレイが運ばれてきた。
サラダ、チーズの盛り合わせと、サーモンのグラブラクスのいくら添え。
グラブラクスは北欧の魚料理の種類なんだそう。
サーモンは生臭くなく、とってもおいしい!
パンもサーブされ、次はメインを選びます。

メインは4種類あり、
1. 金目鯛の煮付け、ごぼう、にんじん、大根、春菊の煮物とごはん
2. 鶏の胸肉のソテーとペンネパスタのトマトソース仕立て、モッツァレラチーズ。
3. ラム肉のローストにアーモンドクラスト、マデラソース添え、リークとポテトのグラタン、根菜、さやえんどう、ドライリンゴンベリー添え
4. きのこリゾット、野菜のタリアテッレ、オクラのバジルクリーム仕立て(ベジタリアン)
…となっていました。
ちゃんとベジタリアンメニューがあるのね。
なかなかこんな機会はないので悩みます!
結局、金目鯛の煮付けを選んだのですが、意外にもこれがおいしかったんですよ~。
デザートは2種類あって、チョコレートケーキとフルーツサラダから選べます。
私はチョコレートケーキを選びました。
んもー、これがすごくおいしかった!!
適度に冷やされたチョコレートのしっかりした歯ごたえと、口のなかで次第に溶けていくほんのり苦みのある甘さがもうたまりません。
そしてクランベリージャムの酸味がほどよいさし味。
機内食でこんなにおいしいものが食べられるなんて…飛行機のなかひとりで恍惚としてしまいました。
テーブルの上にはアイボリー色のランチョンマットが敷かれ、多分これがテーブルクロス代わり。
その上に食事のトレイが乗せられ、さらにトレイの中にランチョンマットが敷かれています。
この手間がビジネスクラスなんですね。
よく見ると、グラスはittaraで、ソルト&ペッパーの容器とカトラリーはジョージ・ジェンセン。
全て北欧ブランド。 どこまでもゴージャス。

SASビジネスクラスのアメニティ

食事が終了し、どんな映画があるかチェック。
とりあえず、ウディ・アレンの新作があったので見てみる。
おぉ、エコノミーだと映画は流れっぱなしでうまく最初が見れなかったりするけど、ビジネスはオンデマンド(好きな時に始められる)だ。
ウディ・アレンの新作のタイトルは"Whatever works"。まだ日本では公開の予定がないみたいですね。
ウディ・アレン作品は会話のシーンがおもしろいので字幕なしだとあんまり楽しめないのですが、面白そうだったので日本で公開したらぜひ見たいです。
他はあんまり見たい映画がなかったので音楽をチェック。
結構それぞれのチャンネルがいいけど、なんとマイケル・ジャクソンのチャンネルがある!
他のチャンネルはほとんどラジオ状態の流しっぱなしだけど、マイケルチャンネルは1曲目から再生できたり、好きな曲だけ聴くこともできる。
1曲目から続けて再生してみると、ジャクソン5の曲から有名な曲(シングルなのかな?)が網羅されていて、まるでベストアルバム。
これはすごい!ほとんどマイケルチャンネル聞いてました。
私はあんまりマイケルの曲を知らなかったのですが、ずっと聴いていると「この曲ってマイケルだったんだ!?」と思うことが何度もありました。
いろんなところで聴いていたり、いろんな人がカバーした曲を聴いていたんだなぁとあらためてマイケルのすごさを感じました。
変な人のイメージばっかりが後半に話題になったけど、いい曲をたくさん残してたんですね。

そしてビジネスと言えば楽しみなアメニティ。
茶色のポーチには靴下とアイマスク。クリアポーチには歯磨きセットとボディクリーム、リップクリーム。
歯磨き粉は北欧でポピュラーなColgate。ボディクリームとリップクリームはフランスのもののようでした。
このアメニティのリップクリームが保湿力が高くてすごくいい!
乾燥の激しい日本の冬でもしっとり。しかもその上に口紅をつけてなじませると、ツヤも出ます。
これリピートしたい~。フランスに行けば買えるのかな。
ふたつのポーチはマジックテープでつなげたり外してひとつだけで持つこともできます。
色合いがかわいいですよね~。
さらにトイレに行くと、バラの生け花が一輪飾ってあり、脇にはミニタオル、ウエットティッシュ、ソーイングセットなどが入ったかごがある。
かごってところがいい。
そして窓までついていて(エコノミーにはない)、外の青い空や雲を眺められてリフレッシュできる。
うーん、すごいな。
トイレの近くにあるセルフサービスのビュッフェコーナー。
ここがまたすごくて、飲み物類やスナック類が揃っているのはわかるとして、りんごやバナナなどのフルーツ、マフィン、サンドイッチ、ペストリーまである。
おいしそうだけど、お腹が空いていないので食べられない。残念。
それと、夜中にみなさんが寝ているころ、チョコなどのスナックが配られました。
チョコやクッキー、ナッツの中に、SOYJOYが。
ついダイエットのいつもの習慣でSOYJOYを手に取りそうになり、いやいやいつも食べてるじゃん!と思い直してチョコをもらいました。
そしていつもはエコノミーでも楽しく時間を過ごしてほとんど眠らずにいるのですが、今回はビジネスクラスなので試しにちょっと寝てみることにしました。
まずフットレストを上げてみる。おぉ、かなり上まであがるんだなぁ。
しかもフットレストを延ばすことができるので、足がかかとまで全部乗った状態だからとても楽。
しかもいろいろ試してみると、マッサージなんてものもある。
ボタンを押すと、腰のあたりから背中にかけて、ゆっくりと大きなボール状のものが移動している。
お~これ、案外いいぞ。しばらくマッサージして癒されました。
そして背もたれを倒してみる。これは”背もたれを倒す”というものではなかった。
もう、座面自体がうい~んと前へ移動して、座面と背もたれがほとんど平らな状態になるんですね。
わ~すごい!と掛け布団にくるまり、横になってみると予想以上に快適。
最初はおもしろくて目が覚めていたものの、しばらくしたらうとうとして眠ってしまいました。
ビジネスクラスに至れり尽くせりなサービスにびっくりしたり恐縮したりしているうちにあっという間に時間が過ぎ、デンマーク到着の時間が近づく。
到着の2時間くらい前に2度目の食事があります。
メニューを見てみると、やっぱり前菜、メイン、デザートのフルコース。
メニューによると、前菜がカナッペで、シュリンプカクテルとスパイシートマトとオニオンのスモースチキン。(左のお皿)
メインは3種類あり、スウェーデン風ビーフパテのデミグラスソース仕立て、サーモンのガレットのタラゴンクリームソース添えと蒸し野菜、ポテトと赤タマネギのソテータイム風味とご飯。
私はサーモンのガレットを頼んでみました。
ガレットというから塩味のクレープかと思ったのですが、 食べてみたらフィッシュケーキみたいなものとマッシュポテトのようなものを重ねたものでした。
後で調べたら、じゃがいもをすりつぶして円形にまとめて焼いたものもガレットと言うらしいので、おそらくあの料理は「サーモンとガレットの~」じゃないかと思われます。
このサーモンのガレットもすごくおいしかったです。満足満足!
16:30過ぎくらいに、予定よりも早くデンマーク到着。
あぁ、もっと長く飛んでいてくれていいのに。
降りる前に「コペンハーゲン、カストラップ空港は全面禁煙となっておりますのでご了承ください」とアナウンスがあった。
2年前までは空港内に喫煙所があったので、ん?と思った。
そして空港内に入ってみると、確かにいままであった場所に喫煙所がない。
えっ、マジ!?と地図を見ると、やっぱり喫煙所のマークがひとつ残らずなくなっている。
本当にないようなのでとりあえず外に出て、インフォメーションセンターで試しに「喫煙所はどこですか?」と聞いてみた。
「空港内にはないので、外で吸ってください。」うわ~めんどくさいことになったんだなぁ。
とりあえず近くの軽食スタンドへ行ったら冷たいコーヒー類はないと言われたので、仕方なく売店で冷たいココアを購入。
外へ出ると、風が強いもののすごく良い天気。
ちょっとくつろいでから、再び空港の中へ。
今はまだコペン空港は改装中らしく、階段の上に登ったら右の通路を進む。
とても簡易な小さなカウンターがふたつあり、それぞれ人がいて入る人のパスポートとチケットをチェックしていた。
そこを通ると、荷物のチェック。
今回はMacbookを持っていたので、それも外に出してスキャン。
無事にそこも抜けるともうすぐに免税店が広がっています。
さて、これからIcelandairへ乗り継いでいよいよアイスランドへ向かいます。