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リンドグレンのキャラたちと夏至祭!

さて、本日の特別プログラムとして、15時から夏至祭の前夜祭(Midsommarafton)が始まります。
既に広場では楽器隊がステージで演奏をはじめ、ミニトラックにはたくさんの草花。
少しずつお客さんもキャスト達も集まってきました。
『ピッピ』のおまわりさんもいます。
ふたりのおまわりさんとプリップ夫人は夏至祭の司会。
やっぱり進行も全てスウェーデン語なのでさっぱりわかりません。
ただ、状況を見ていると、キャストもお客さんもみんなでメイポールを完成させよう!ということみたい。
十字架に組まれた鉄の棒がある。なるほど。

ピッピ・ファミリー

こちらはチーム・ピッピです!(写真左)ピッピ、ピッピのパパ(右)、海賊(左奥)、ちらっとこっちを見ているのがトミー。アンニカが隠れてる~。
チーム・ピッピはメイポールに下げる輪っかを製作中。
ピッピつながりで、司会進行のおまわりさんふたりとプリップ夫人。(写真右)

キュートなローニャ

こちらはチーム・ローニャ。ローニャかわいい~!
ローニャのファンなのか、女の子がローニャに抱きついてママに写真を撮ってもらってました。
ちなみにその女の子が被ってるのは、ワールド内のお店で売ってるエミールの帽子。
エミール帽をかぶってる子は結構見かけた。かわいいんだ、これが。
ちなみにキャストはみんな頭に草冠をかぶってます。これは夏至祭の伝統みたい。
チーム・ローニャは本体の飾り付け(男手が多いから?)。盗賊のみなさんがせっせと作っています。

美少女マディケン

チーム・ローニャにまぎれてカールソンがいました。全然手伝わないくせに、わーわーと調子が良くてまさにカールソン。(左)
キャラを徹底しています。ほんとに手伝ってるのは一度も見なかった~。しかも、頭には花冠じゃなくて枝冠をかぶってます。
勘違い野郎なところもまさしくカールソン。
右は、チーム・マディケン。マディケン(赤いストライプのワンピ)めちゃめちゃ美少女。手前はリーサ。
写真だと顔が見えなくてわかりませんが、リーサもかわいかった。
ちなみにその後ろに、チーム・ピッピのトミー(蝶ネクタイ)がいます。どんどん人が増えてきた~。

チーム・ピッピが中央へやってきました。ピッピ、赤い三つ編みとポップな衣装ですぐわかる。
水色のチェックワンピはアンニカ。アンニカもかわいいぃぃ~!そして右にトミー。どんくさそうなところがトミーっぽい。
さぁ、いよいよメイポールの完成です!

気づいたら、メイポールのすぐそば、人ごみのど真ん中にいました。
あぶないあぶない。
私は観光客なので群れの外から観賞したいと思います。
それにしてもすごい人!
今まで何度もスウェーデンを旅行しているけど、こんなにスウェーデン人ばっかりの観光地って初めて!
おかげでスウェーデンの伝統的な夏至祭を体験できました。

伝統的な歌を歌いながらメイポールの周りを回ったり踊ったり。
この歌も映画『やかまし村の子どもたち』でやってたので感激!
映画ではクリスマスパーティだったけど、お祭りの定番曲なのかな?
喜怒哀楽を表した歌なのか、笑ったり泣いたり。
Astrid Lindgren Världならではの、ピッピバージョンも~!
大人達が本気で泣きまねしたり踊ったりしてるのがおかしい。
ビデオではわかりずらいですが、大人達の周りには子ども達がたくさんいます。ちっちゃいから見えないけどね。

エミールとお母さんがダンスしてました。(左)
微笑ましい~。
そしてその向こうにはイーダとお父さん。写真だとわかりずらいですが、エミールのお父さんは本の挿絵そっくり!
カールソンとリッレブルールがいました。(右)
カールソンの背中にちゃんとプロペラがある~。
そしてなぜかカールソンが女の子を抱いてた。
すごいなぁと思うのは、子供達が野放しになっていることと、キャスト達が遠慮なく子供達をかわいがるところ。
みんな親戚?というほどわきあいあいとしてる。お祭りだからかもしれないけど、いいね。
スウェーデンも治安が悪くなっているとはいえ、ここはまさに物語の世界。

やっぱりピッピは大人気!

 このワールドの主役、ピッピはやっぱり大人気。人が引いてきたのでやっと写真が撮れました。
 いつも子供達に囲まれてた。特に女の子からの人気がすごくて、スウェーデン女性の強さはここからか、とちょっと納得。

数曲をみんなで踊った後、フリーのダンスタイムになると次第に人が引いてきました。
いろいろと写真を撮っていたら、突然キャスト(チーム・マディケン)と少女たちが楽しそうにダンスを始めました。
こんなふうに、その場のノリでキャストとお客さんが踊ったりおしゃべりしたり。
すごくほのぼのとして微笑ましい。
のびのびとはしゃぐ子どもたちと暖かいまなざしで一緒にはしゃぐ大人達。
なによりもその光景が美しい。

午後4時、約一時間で夏至祭のお祝いもお開き。
まるで待っていたかのように少し曇って、肌寒くなってきました。
Midsommaraftonは雨が多いらしいけど、この日はとってもいい天気でした。
一緒に歌ったり踊ったりはできなかったけど、その場でスウェーデンの伝統的な夏至祭を見れて大満足。

そして物語は続く

成田空港からの機内で「さよならクリストファー・ロビン」を読みましたが、この本は先に書いたように”児童文学のキャラクターたちの、物語を読まれなくなったその後”の物語を書いた短編集。
物語の中で生きるキャラクターたちは、読まれる事で生き続ける。
読まれなくなったら、物語が書かれなくなったら…。
読みながら、せつなく悲しい物語にやりきれませんでした。
私は小さな頃から本を読む事が好きでしたが、今でも印象に残ったお話は覚えています
だから、どうしてキャラクターたちの結末が悲しいものばかりなのか納得できなかった。
せめて、暖かな最後があっていいはず…。
複雑な気持ちを抱きつつこのアストリッド・リンドグレン・ワールドを訪れ、一日を過ごして、とてもうれしかったんです。
ここでは、物語のキャラクターたちが愛されて生き生きとしていたからです。
子供たちはお気に入りの本の世界にドキドキし、大人たちは子供の頃に読んだ本の世界にワクワクしている。
やっぱり物語のキャラクターたちは、たとえ読まれなくなっても生き続けるんだと確信しました。
少なくとも、スウェーデンでは。願わくば、日本でも。