9年ぶりのオスロ観光!9年前、2008年にオスロを訪れたときは正直「田舎っぽいなー」と思いました。他の北欧の都市に比べて洗練されてないしダサいのに意気がっている若者が多いし、ムンク以外におもしろいものもなく、その後は行きたいと思う事はありませんでした。 ところが、渋谷にオスロのカフェ「Fuglen(フグレン)」がオープンし、早速行ってみると、そのおしゃれで和む内装とおいしいコーヒーにオスロの印象がアップ。 その後、雑誌などでオスロのコーヒー事情、カフェ事情が紹介されたりして少しずつオスロの印象が良くなってきました。 でもなかなか再訪する機会がなく、9年。 友達がオスロに引っ越したことで、ようやく再訪することになりました。 |
オスロは吹雪だった![]() オスロ中央駅から外に出たら、吹雪でした。 しっとりした雪が降っているうえに風が強く、ヘルシンキよりも遥かに寒いし厳しい。 昼過ぎだというのに-1℃。 風があるぶん寒く感じるのかもしれない。 オスロ留学中の友達と合流し、少し早いけど おいしい中華屋さんで夕ご飯。 その後フグレンカフェでお茶してもまだ19時。 陽が暮れるのが早いのでもう夜中のような気になる。 せっかくの土曜日なので、外へ出て少し散歩。 こんな天気なのに、意外とたくさんの人が街にいるのでちょっとびっくり。 |
ノルウェー王宮![]() 真っ白い雪のなか、ライトに照らされてぼんやり浮かび上がる王宮はやっぱり美しかった。 何といっても、王宮の前の広場がとても広いので見通しが良く、とても気持ちがいい。 ただ、吹雪なので、寒くて見ているうちによくわからなくなってきます。 こんな天気なのにちらほら人がいて、私たちのように観光がてら散歩しているようでした。 雪の夜に佇む王宮。 幻想的で冬ならではの光景です。 |
オスロ市庁舎![]() ここにも結構人がいました。 9年前も来たけど、夜はまた違う雰囲気。 なぜか、階段の上で火を吹く芸人さん?が…。 吹雪のなか、上半身裸だし。 どうしたオスロ?と不思議に思っていると、「確か今日はいろんなところで音楽のイベントがあるらしいからそのイベント関連なのかも」とのこと。 さらに「それに、今日は映画が安く観られる日だからみんな出かけてるんですよ」と友達が教えてくれました。 そうか、だからこんな天気なのに出歩いている人が多いんだね。 ていうか、こんな天気でもわざわざ出かけるんだね…。 日本から来た私にとってはこんな天気の日にわざわざ出かけないけど、こちらでは冬の間こんな天気が続くだろうから、 天気が悪くてもイベントや楽しいことがあれば出かけるのかな。 |
オスロのメインストリート、カール・ヨハン通り![]() オスロに着いた翌日、日曜日は午前中から観光! まずホテルを出て、オスロのメインストリートKarl Johans Gata(カール・ヨハン通り)を歩いてみる。 昨日の吹雪はおさまり、曇っているもののまだ明るいほう。 ところが、なんと気温がマイナス3℃…。寒い。本当に寒いよ。 でも、雪も雨も降ってないからまだマシかな。 写真は、カール・ヨハン通りの頂上から王宮を撮ったもの。 これを見ると、坂になっているのがよくわかります。 左側には奥に国会議事堂があります。そこから王宮までは並木道。 右側にはホテルやカフェ、お店が並んでいます。 ![]() 写真を撮っていたら、男性がバーベルを蹴りながら歩いて来た。 最初は二人で持って歩いてたけど、重くて蹴りながら進むことにしたらしい。 通りかかったパトカーから笑いながら職質されてました。 ![]() カール・ヨハン通りの頂上には、Freiaの電飾がギラギラ。 落ち着いた街並に、とっても違和感。 Freiaはノルウェーでメジャーなチョコレートメーカー。 チョコメーカーとは思えないほど禍々しい看板…。 ![]() フェールラーベンのお店もあります。キッチキチに収まっているカンケンバッグ。テトリスっぽい。 こちらでも人気なんですね〜。 金額を見てみようと思ったけど、残念ながら日曜日なのでお休みでした。 |
オスロ大聖堂![]() 9年前に訪れたときは改修工事で白いカバーに覆われて何も見えなかったので、今回は絶対に見てみたかったのです。 教会の周りはちょっとした公園になっていて、その周りは回廊になっています。 回廊の外側はカフェなどになっているらしい。 回廊を見てみようと中庭に入ってみたら、落ち葉の上に雪が積もって、とてもいい雰囲気。 日曜の午前中なのでまだあまり人が訪れていないようで、きれいでした。 |
![]() 中庭を堪能した後に教会の中へ。 教会の中は、シンプルな外観から想像するよりもずっと豪華でびっくり。 天井の宗教画も色合いがきれいですごい迫力。 シャンデリアや椅子などの装飾も派手過ぎず美しい。 しかも、ちょうど聖歌隊が練習中。 静かな教会に澄んだ歌声が響く。 伸びやかに響く少女のソプラノが素晴らしく、ついつい聴き入ってしまう。 何人か座って練習を聞いている人がいたので、私たちも座ってしばし内装と歌声を堪能。 なんというか、本当に心が洗われるというか、信徒でなくても清らかな気持ちになってくる。 外の日常とは切り離された非日常な感覚に陥って、無心になってしまいますね。 |
Operahuset オペラハウスオスロの観光地としては間違いなく上位にランクインされるであろう、オペラハウス。私はここを観光するのも初めて。 直線でできた目を引く建築を見てみたくて行ってみました。 ![]() 写真ではイマイチ伝わりませんが、すんごく大きな建物で近づくとその存在感にワクワク。 屋上へ上ってオスロの街とフィヨルドを見渡せるというので、それは是非行ってみないとね!と友達と屋上まで上る事にしました。 ところが…。 建物の斜面は予想以上に傾斜があり、積もった雪が固まって滑りやすくなってる。 建物の右脇、湾側の端に階段があるので、そこを上ろうとしたら、下の方はまだサクサクと雪を踏みしめて上れたけどすぐに雪が固まっている階段になってしまった。 んもーめちゃくちゃ怖い。 確か、手すりもなかった気がする。 途中から、友達が「階段は危ない」と諦めて斜面を登り始めた。 確かに、どっちも滑るけどどちらかというと斜面のほうがマシな感じだったので私も斜面を登ったんだけど、とても写真を撮ったり景色を見る余裕なんてなかった。 ![]() どうにか屋上までたどり着いてほっと一息。 オペラハウスの裏の方、オスロ市の郊外の景色を見ると、手前にマンション郡があり、その向こうにはなかなか険しい山。 無機質なマンションの群れとハリガネみたいな黒い木が刺さった山の景色はなんだか陰鬱な風景。 でもこれがノルウェーなんだなぁと思った。 市内の方を見ると、湾の真ん中に船のオブジェが見える。 光が当たると反射してキラキラきれい。 フェリーも見えたり、天気が良かったらさそがし気持ちがいいだろうなぁ。 苦労して屋上に着いたものの、ものすごく寒くてとても長居できないので、ひと通り景色を見渡したら降りることに。 ![]() カモメが羽を休めてましたが、たぶん寒くて羽をあっためてたんだと思う。 目を閉じて、たまに片足を羽の中にしまって一本足で立っていたので、カモメも相当寒いんだろうな…。 近づいてもあまり警戒しないので、人間に慣れている様子。 たぶん観光客がエサをあげているんじゃないかな。 下にあるゴミ箱を巡って、カラスとカモメが大げんかしてました。 ところで、降りるのがまた、これが、怖かった!! 上から見るとまさに巨大なすべり台。 ![]() 最後は柵などなく、なだらかな斜面がそのまま海の中に続いているので、滑ったらそのまま海ポチャ。 寒さ以上に、恐ろしさに青ざめるよ。 ちょっとずつ、ちょっとずつ、ちょこちょことゆっくり下りました。 あぁ、疲れた…。 |
クラシックなかわいい通り古いお家があるエリアが近くにある、というので行ってみました。石畳の坂の両側には小さくて古い、趣のある家が並んでいます。 紅葉の季節だともっといい雰囲気だろうな〜。 ![]() ここはMathallenの近くにある小道。 坂の上に登ると、他の建物の屋根が見えます。 横長に繋がる建物の屋根に、ぽこぽこと煙突がくっついています。 すっごいヨーロッパっぽい!メリー・ポピンズを思い出します。 ![]() |
Grünerløkka グルーネルロッカ地区![]() オスロで人気のあるおしゃれ地区、Grünerløkka(グルーネルロッカ)。 友達が住んでいて、美味しいお店もあるというので行ってみました。 この地区にはAkerselvaという川が流れていて、この周辺がまたいい雰囲気。 ![]() |
オスロの港 Aker Brygge![]() オスロの湾沿いに、Aker Bryggeという人気のエリアがあります。 港もあり、ヨットがたくさん停泊してます。 ここからクルーズ観光ツアーなども出ているらしい。 ![]() 雪の中にカラフルなグラフィティ発見! 寒いし天気が悪くて暗いから、なおさら色に癒される。 どうやらもともとはシマウマの絵が描かれていたものの上に、色を重ねたらしい。 これはこれでアートになっているので、私はアリだと思います。 |
まとめ9年ぶりに訪れたオスロ。変わってないんだろうな〜という私の予想を裏切り、かなり垢抜けちゃってたオスロ。 正直「住んでもいいかも」とまで思いました。 でも、2011年には77人が亡くなった連続テロ事件が起こった街でもあります。 (厳密に言うとオスロでは8人、ウトヤ島では69人が亡くなった) 今回、街を歩きながら友達にその話をすると、友達は「あれは本当に…ひどかった」と話していました。 事件の後にオスロを訪れたとき、爆破のあった場所は白い布に囲われていたので「修復中かな?」と思ったら、なんとメモリアルの展示がされていたらしい。 中に入ると、粉々に崩れた建物の残骸がそのままになっていてどんなに激しい爆発だったのかが想像でき、壁にはこの事件で亡くなった方の写真とともに名前や年齢などが添えられていて、とてもいたたまれずにすぐ出てしまったそう。 「あれはすごい。事件後の残骸をすぐに片付けたりしないで公開したことでその悲惨さが強く伝わる。」 あれから6年経った街はすっかり立ち直ったように見えたし、事件を乗り越えて先へ先へ向かおうとするポジティブな雰囲気を感じました。 それが、コーヒーの聖地と呼ばれるほどの進化であったり、食やデザインに力を注いでいるところなのかなと思ったり。 ![]() 一国の首都にしてはこじんまりしてるし見所も少ないけど、逆に見たいところを一気に回れるので数カ国の北欧を回る旅にはちょうどいいかも。 おいしいコーヒーを飲んで、素晴らしい絵画やアートを堪能し、景色を眺める。 今度北欧を旅するときは、コーヒーを飲むためだけに一泊してみようかな。 |